事業承継・M&A補助金 2026ガイド
事業承継・M&A補助金の各枠の違い、後継者計画、M&A後のPMI、対象経費を2026年向けに整理。親族承継・従業員承継・第三者承継のいずれにも役立つ実務ガイドです。
1事業承継・M&A補助金とは — 承継後の成長まで見る制度
事業承継・M&A補助金は、単に会社を引き継ぐためのお金ではありません。親族内承継、従業員承継、第三者承継(M&A)を通じて、事業を継続し、承継後に成長させるための投資や専門家活用を支援する制度です。
そのため、審査では『誰に引き継ぐか』だけでなく、『引き継いだ後にどう伸ばすか』が見られます。承継と経営革新を切り離さずに書くことが重要です。
※本記事の情報は執筆時点のものです。補助金制度は公募回ごとに要件が変更される場合があります。申請の際は必ず最新の公募要領をご確認ください。
24つの主な枠 — まず自社の目的を切り分ける
代表的なのは、事業承継促進枠、専門家活用枠、PMI推進枠、廃業・再チャレンジ枠です。後継者への引継ぎと新しい投資をしたいのか、M&Aの仲介やデューデリジェンスを進めたいのか、統合後の組織・業務統合に使いたいのかで、選ぶ枠が変わります。
ここを曖昧にすると、対象経費も計画書の論点もぶれます。『承継そのもの』『専門家費用』『統合後の磨き込み』のどこにお金を使いたいのかを最初に整理してください。
3承継計画で見られるポイント
承継系の補助金で弱くなりやすいのは、後継者計画が抽象的なケースです。誰に、いつ、どの役割を、どの順序で引き継ぐのか。既存顧客や仕入先、従業員との関係をどう移すのか。ここが具体的でないと、実行可能性が低いと判断されやすくなります。
後継者の経歴や適性も重要です。特に従業員承継や第三者承継では、なぜその人・その会社が引き継ぐのかを、スキルや実績で説明する必要があります。
4M&A案件で重要なPMIの考え方
M&A後に業績が失速する理由の多くは、買収ではなく統合にあります。補助金上もPMI推進枠が用意されているように、組織、会計、営業、システム、人事制度、企業文化をどう統合するかは非常に大きなテーマです。
実務では、100日プランを作ると強いです。買収後3か月で何を統合し、半年で何を整え、1年でどのシナジーを取りに行くのかを段階的に書けると、承継後の発展性が伝わります。
5対象経費と失敗パターン
設備投資、人材育成、外注費、マーケティング費、専門家費用、PMI関連費用などが対象になり得ますが、枠ごとに使える経費は異なります。『M&A仲介費なのか』『PMI支援費なのか』『承継後の事業投資なのか』を取り違えないことが重要です。
失敗例として多いのは、承継スキームがまだ曖昧なまま申請してしまうこと、承継後の成長戦略が弱いこと、専門家費用の中身が不透明なことです。補助金は承継の代行ではなく、承継を具体化する計画に対して出るものです。
※M&A案件では、秘密保持や相手先との交渉状況により、申請書に記載できる情報に制約がある場合があります。事務局への相談も検討してください。
6申請前に固めるべきこと
- 承継スケジュールと当事者の役割分担
- 承継後の3年計画と経営革新のテーマ
- M&A案件ならDD、契約、PMIの工程
- 対象経費の見積と枠の整合性
事業承継・M&A補助金は、会社の未来をどう引き継ぐかを言語化する制度です。補助金GOでは、承継スキーム整理、事業計画の骨格作成、承継後の投資テーマの洗い出しまでをまとめて進められます。
7よくある質問(FAQ)
Q: 親族内承継でも使えますか? A: はい、親族内承継、従業員承継、第三者承継(M&A)のいずれも対象です。ただし、枠によって対象範囲が異なります。親族内承継の場合は「事業承継促進枠」が主な候補になります。
Q: M&Aの仲介手数料は補助対象ですか? A: 専門家活用枠では、M&A仲介手数料やデューデリジェンス(DD)費用、弁護士・税理士等の専門家費用が補助対象になり得ます。ただし、枠ごとに対象経費が異なるため、公募要領で確認してください。
Q: 承継後の設備投資にも使えますか? A: 事業承継促進枠やPMI推進枠では、承継後の経営革新や事業成長のための設備投資も対象に含まれます。ただし、承継計画と設備投資の因果関係を明確にし、承継後の成長戦略として一貫した説明が必要です。
Q: まだM&Aの相手先が決まっていない段階で申請できますか? A: 専門家活用枠では、M&Aの検討段階(相手先探索やDD実施のための費用)も対象となります。ただし、秘密保持の制約がある場合は、事務局に記載範囲について事前に相談してください。
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